鉄鐔は金工鐔と違って、実戦用に作られたものが多い。その為、鉄を溶かして型に流し込んで作る鋳造(ちゅうぞう)のものは稀で、殆どが、金づちなどで打ち延ばし、強度を高めて形を作る鍛造(たんぞう)で作られている。鋳造では冷えて固まる時に無数のガスの抜け穴が出来るため、もろくて相手の刀を受けた時、鐔が割れてしまうからである。その為、鉄鐔は刀身と同じように、何度も焼入れを繰り返し、非常に丈夫に作られている。
透かし鐔は、その硬い鉄を鏨(たがね)で彫って作るのである。今のように電動工具がない時代、殆ど鏨と金づちとやすりだけで作られたのである。その硬い鉄を彫る作業は想像を絶する。一枚の透かし鐔を作るのに、1ヶ月、2ヶ月かかったと言われている。 |